第118回キンカ東京サロン(夏季合宿)

第118回キンカ東京サロン(夏季合宿)

【日時】 2014年(平成26年)6月27日(金)18:00~28日(土)10:00 1泊2日

【場所】 和光純薬工業(株) 湯河原研修センター(熱海市泉232-8 TEL:0465-64-0559)

【話題提供】

渡邉君子先生:東北大学 未来科学技術共同研究センター 細胞治療創製プロジェクト 准教授

演題:「大学の産学連携による事業化支援を通して思うこと

文科省の調査では、法人化後の国立大学の多くの研究者は、長期の時間を掛けて実施する研究を避け、成果の出る確実性の高い研究に取り組むようになり、国立大学の学術研究論文数も年々減少していることが示されました。法人化後の十年間、大学の先生方の知財創出、公的資金獲得および産学連携の支援を行う中で感じたことや現状の課題等を通して、大学が目指すべき方向性に関して、皆様から前向きなアドバイスを頂きたいと思います。

 

近藤宣昭先生:元㈱三菱化学生命科学研究所 主任研究員 冬眠制御ユニット・リーダー

演題:「見えざる“冬眠”の核心に迫る」

哺乳類の冬眠は、体温が0℃近くまで下がっても凍死しない不思議な現象が存在します。私がこの研究を始めたのは、それまでの研究の行き詰まりから出たひょんな思いつきからでした。国内では当時、誰も取り組んでいなかったテーマで、結局二十数年間を費やした研究は、次々と遭遇する矛盾を通して思いもかけない冬眠の姿を浮かび上がらせることとなりました。変わる心臓?体温が下がらない冬眠?延びる寿命?ヒトも冬眠?・・・。専門だった薬理学とは全く異なる分野に踏み込み、常識外れの冬眠に至った顛末をお話しします。